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今年 これまでの分蜂 9件 その2

5回目の分蜂(5月12日) 分蜂元11群(2回目)

5月3日に引き続き、11群から分蜂が始まった 8時55分撮影
5月3日の時と極く近いブドウ園のフェンスに蜂球を作り始めた 9時13分撮影

赤い屋根の巣箱のBを用意し、その巣箱に分蜂群を入れようとしましたが、フェンスに股がって蜂球があるため、一部の塊しか捕獲できないでいました。そうこうしていると、女王バチがいる塊を捕らえたのですが、巣箱の中に誘導することができず、飛び去ってしまいました。それから暫くして、再び女王バチをフェンスの蜂球で見つけ、捕獲し、今度は巣箱の中へ誘導することができました。先程、飛び去って行った同じ女王バチだったはずでした。ところが、巣門では、仲間を巣箱に誘導する時の多数の働きバチによる通常の行動が見られませんでした。

巣門には僅かな働きバチしかいない 10時57分撮
まだたくさんのハチがフェンスに蜂球を作っていた 12時0分撮影
依然として巣門には働きバチが少ない 12時0分撮影

その時、蜂球の真下のブロック塀にミツバチが集まっていました。探ってみると、女王バチがいました。

12時1分撮影

ところがその女王バチはなぜか弱っているように見えました。女王バチを捕らえ、赤い屋根の巣箱に入れました。すると、多数の働きバチが、巣門で仲間を誘導し始めました。

巣門で仲間を誘導している 12時15分
蜂球が崩壊し多数のミツバチが飛び立っている 12時21分撮影

既に女王バチが1匹巣箱の中に入っているはずでした。しかし、分蜂の主体はこの弱りかけていた女王バチだと考えられます。それとも、同一の女王バチだったのでしょうか。

その後、赤い屋根の巣箱を移動し、巣箱台の上に設置しました。ところが、14時半頃、巣箱の周りの異状に気づきました。多数のミツバチが巣箱の周りを飛び交っていました。巣門の直下を見ると小さな塊がありました。

巣門の直下の小さな塊 14時31分撮影

その塊の中に、弱っている女王バチがいました。この女王バチは、巣には戻しませんでした。

弱っている女王バチ 腹部は膨らんでいない 巣箱に戻さなかった 14時36分撮影

この分蜂群を70群と名付けます。

結婚飛行を了えてなくても分蜂?

今朝、49群の王台を全て除去したつもりでいましたが、巣脾を一枠見落としていました。その巣脾にも複数の王台があり、幸運にも女王バチが王台から羽化するところを見ることができました。

女王バチが出かけている 7月9日16時15分撮影
巣房から女王バチが出て来た 16時18分撮影
この女王バチは上記の女王バチとは別個体 既に何匹か女王バチが生まれている可能性がある 16時19分撮影
同じ巣枠の別の箇所の王台の様子 ここでも羽化が始まっていた 16時21分撮影

昨日「分蜂騒ぎ」があったため、今朝、1匹の女王バチを確認後王台を除去したのですが、見過ごしの王台があったため、15時半頃からの分蜂時にまでに複数の女王バチが誕生していた可能性が出てきました。分蜂が起こったのはそのためだったのかも知れません。
振り返ってみると、49群は今の巣箱に5月2日に自然入居した群で、6月28日に49群の女王バチが63群となって分蜂しました。そこで、6月28日以降、新女王バチが羽化したと考えられますが、7月6日には次の分蜂があったのですから、6月28日以降に羽化した女王バチが7月6日に出て行ったことになります(64群)。この女王バチは僅かに最大8日間49群の巣箱にいたことになります。この間に結婚飛行を済ましたのでしょうか。そして、7月6日の僅か3日後の7月9日、この最大4日間に羽化した新女王バチが、分蜂して巣箱を出て行ったことになります(65群)。この経過から考えると、新女王バチは必ずしも結婚飛行を了えてなくても、分蜂するのではないかと考えられます。

女王バチの蛹

ところで、女王バチの蛹は翅が伸びてはいませんが、上の2つ目の写真を見ると、女王バチが王台から出てくる時には、既に翅が伸びていることが分かりました。これは、アシナガバチでも同じことですが、同じ膜翅目で言えば、クロオオアリの女王アリの羽化とは違っています。クロオオアリの女王アリの場合は、蛹は繭の中に入っているのですが、羽化する際には、働きアリが繭を破り、女王アリを繭から出して、働きアリが体を覆う薄い膜を取り除き、それから翅が伸び始めます。

羽化したばかりの新女王バチ

昨日、49群が分蜂しかけたので、内検を行いました。すると、女王バチがいました。生まれたばかりの新女王バチのようです。ただ、昨日の分蜂時に既に生まれていたのかどうかは分かりません。
女王バチがいることが分かりましたので、王台を除去して確実に分蜂しないようにすることにしました。王台を十数個除去したのですが、除去した王台の中から羽化を済ませた女王バチが3匹出て来ました。

除去した王台
切除した王台から出て来た女王バチ 7月9日8時49分撮影
王台から出ようとしている女王バチ 8時50分撮影
切除された王台から出て歩いていた女王バチ 8時53分撮影

期せずして、女王バチが複数生まれる日に出会えたようです。
女王バチが出た王台を見ると、先端に蓋が付いたままになっていました。下の写真は、上記の女王バチが出た後の王台ではなく、別の個体の王台です。既に少なくとも3匹の女王バチが極く直近に羽化していたことが分かります。

王台の巣房は、二重の層からできているようです。外側は蝋なのでしょう柔らかい層で、内側は繊維のような破れ難い層でした。

王台の先端
外側の蝋と思われる層を掻き落としたところ

また、羽化後の王台の底にはローヤルゼリーが残っていました。ローヤルゼリーは成長に必要な分量以上に、多めに与えられているようです。

底にローヤルゼリーが見える

先程の3匹の女王バチですが、この未交尾の女王バチも逃去防止器の隙間を通り抜けることはできないでしょうか。できないはずですが、試しに1匹を逃去防止器に入れてみました。

7月9日9時12分撮影
9時12分撮影
9時16分撮影

頭部は隙間を通るようですが、胸部が通らないようです。
ところで、この羽化したばかりの姉妹の女王バチを2匹同じ空間に入れるとどうなるでしょうか。アクリルケースの中に入れてみました。

7月9日9時46分撮影
9時48分撮影
9時48分撮影
9時56分撮影

案の定、戦いが起こり一方が瀕死の状態になりました。勝者の方の女王バチは無傷のようです。

2度目の自然入居 51群

5月2日に、初めて分蜂群の自然入居を観察したばかりでしたが、今日5月4日にも西洋ミツバチの自然入居がありました。
正午前、前回と同じ庭の西方の巣箱置き場に置いてあった重箱式の西洋ミツバチ用の巣箱に分蜂群が集まっていました。

5月4日11時52分撮影
11時54分撮影

巣門直下にもたくさんのハチがいました。よく見ると、働きバチの体色はどの個体も同じですが、雄バチの体色は大まかに言って2種類あるようです。

雄バチの体色は一様ではない 11時56分撮影

大部分のハチが重箱式の巣箱に入ったので、巣箱を池のほとりに移動しました。

巣箱を池のほとりに移動した

ところが、巣箱置き場に残っていたミツバチたちは、すぐ隣りにおいてあった縦長式の巣箱に集まるようになり、巣箱の前面をかなりの数の働きバチが飛び交うようになりました。そこで、捕虫網で飛んでいるハチを捕らえ、池のほとりの巣箱まで持っていって、放つと言うことを繰り返しました。しかし、なかなか巣箱置き場のミツバチが減りませんでした。そうこうしている時、捕虫網の中に女王バチが入っているのに気づきました。女王バチが巣箱の前面で飛んでいたことになります。なぜそのようなことになるのかは分かりませんでした。ですが、女王バチを池のほとりの巣箱の中に入れて以降は、巣箱置き場のミツバチが明らかに減っていきました。

捕虫網の中に入った女王バチ 13時35分撮影

ところで、自然入居した重箱式の巣箱には、滅亡した群が作った巣板がそのままぎっしりと詰まっています。新たに巣板を作る空間はほぼないと考えられますので、分蜂時に腹部に溜め込んだ蜜からミツロウを作る必要がないように思えます。運んできた蜜を巣房に貯めているのでしょうか。

この分蜂群は、前日の5月3日に分蜂して、幸水梨に蜂球を作っていました。今日になってもまだ飛び立っていなかったのですが、巣箱置き場に大量のミツバチがやって来た直前には、蜂球がなくなっていました。状況から考えて、自然入居したのはこの分蜂群です。ただ、この分蜂群がどの巣箱から出たのかは分かりません。

幸水梨の木に蜂球ができていた 5月3日14時32分撮影
今日の朝 5月4日7時59分撮影
蜂球がなくなっていた 11時51分撮影

この分蜂群を51群と名付けます。

33群の女王バチを小型容器に収容

昨年の11月2日のブログ「三度の逃去」で落ち着いていた33群ですが、1月28日の朝、異変がありました。巣箱の近辺に動かなくなったミツバチの働きバチが多数いました。地面にとまる姿勢で動かなくなっていて、触るとまだかすかに動く個体もありましたた。明らかに死体を仲間が巣箱の外へ運び出したのではないことが分かります。

岩の上などに動かない多数の働きバチがいた 2022年1月28日8時43分撮影

思い当たることがありました。前日、この33群の巣箱の辺りを飛んでいるミツバチがいたのを思い出しました。いつもになく活発に活動しているようでした。もしかすると盗蜜だったのかも知れません。
15時半ごろ、33群の巣箱を見に行くと、やはり、ミツバチが活発に巣門を出入りしていました。

巣門を出入りするミツバチ 1月28日15時28分撮影

ふと、直ぐ近くの岩を見た時、そこに女王バチがわずかな働きバチと共にいるのに気づきました。

近くの岩に女王バチがいた 15時29分撮影

これで、盗蜜が確定しました。巣箱を開けることにしました。

巣箱には僅かに2枚の巣脾を入れている
外側の巣脾 この巣脾は元々空巣脾だ
箱側(内側)の巣脾 12群から蜜巣脾を入れていた
上の写真の拡大写真
死んでいる働きバチが目立つ

女王バチと女王バチを取り囲んでいた僅かな働きバチを容器(スズメバチ巣駆除器)に入れ、それから巣蜜(箱側の巣脾から)を入れ、更に盗蜜に飛来してきていたミツバチを入れました。

スズメバチ駆除器の中 16時34分撮影
中央が女王バチ 16時39分撮影
中央が女王バチ 16時47分撮影

他の巣の働きバチを容器の中に多数入れたのですが、当初から争いは見られませんでした。女王バチ側も、盗蜜に飛来した側も互いに馴染んでいるようでした。

今日1月29日、容器の中は安定しているように見えます。

中央が女王バチ 1月29日9時53分撮影
室温が20℃を越え、活発に動き回っている 10時47分撮影

33群 1日に2度の飛翔

その翌日(10月30日)の朝になっても、33群の蜂球はそのままでした。

10月30日6時48分撮影

この日の朝は、秋になって最低気温が2番目に低い7.7℃(岡山地方気象台観測値)の冷え込みになっていて、働きバチの低温死が心配でした。蜂球の下を見ると、働きバチが3匹死んでいました。ただ、低温死によるものかどうかはわかりません。

蜂球の真下に3匹の働きバチの死体があった 6時48分撮影

33群は、今日の内に元の巣箱に戻るのではないかとの期待がありましたが、別の場所に巣箱があれば、その巣箱を新居にするのではないかとも思いました。そこで、蜂球にできるだけ近い、斜面の中の平地に元の巣箱と同仕様のニホンミツバチの巣箱を置きました。底箱は、28日に入れ替えて使った底箱です。
少し温かくなる頃、33群の元の巣箱を訪れる働きバチがいました。その働きバチがどこの群から来ていたのかは不明です。

8時19分撮影

11時45分に気づいた時には、既に蜂球は完全になくなり、ミツバチが斜面と平面を飛び交っていました。

11時45分撮影
11時46分撮影

そこで、斜面の平地に置いていた巣箱を、飛び交っている空間の中に移動しました。

11時50分撮影

ですが、まもなく飛び交うミツバチが少なくなり、イチジクの主枝を見ると、三度蜂球を作り始めていました。

11時55分撮影

13時過ぎ、気づくとまたもやミツバチの群れが飛び交っていました。イチジクの主枝には蜂球はありませんでした。

13時7分撮影
蜂球が消えていた 13時8分撮影

やがて、飛翔の群れは庭の東方面に多く見られるようになりました。そちら方面を調べてみると、八朔の木の横にあるキイチゴ(ウルトララズベリー超大王)に蜂球を作りつつありました。

写真中央がキイチゴ その周辺をミツバチが飛び交っていた 13時14分撮影
キイチゴに蜂球を作りつつあった 13時15分撮影

33群が元の巣箱に戻らないことが分かったので、捕獲することにしました。巣箱は斜面の平地に置いていたのを使いました。
キイチゴの枝を切って蜂球を崩さないで巣箱の底箱に入れようとしましたが、枝を地面に落としてしまいました。その枝にはミツバチがまだたくさん付いていましたので、ミツバチを枝ごと底箱に入れました。そして、底箱に巣箱の本体を被せ、ぴったり合わせずに少しずらしておきました。
枝から地面に落ちたミツバチの中に女王バチを見つけたので、手箒に乗せて巣箱に入れようとしましたが、女王バチは飛び去ってしまいました。辺りを探しましたが、女王バチは見つかりませんでした。
そうこうしている内に、巣箱の本体と底箱の隙間で、たくさんの働きバチが仲間を呼ぶ誘引活動を始めました。女王バチは、飛び去ったあの時、巣箱の本体と底箱の隙間から巣箱の中に入ったのかも知れません。本体を底箱に合わせておきました。

14時2分撮影

落ち着いた頃を見計らって、巣箱を新たな飼育場所に設置しました。そこは、池のほとりで、元の巣箱の設置場所からは、直線距離で17m程離れています。

33群を新たに設置した場所 14時28分撮影

分蜂 16群 分蜂時の女王蜂を写す

4月25日、11回目の分蜂がありました。2群からの分蜂で、ビックリグミに蜂球を作りました。比較的小規模の分蜂です。「16群」と名付けます。この分蜂では、女王蜂を写真に収めることができました。

16群 4月25日9時38分撮影
16群 中央に女王蜂が写っている 9時49分撮影

この16群は午前中に逃去してしまいました。