赤い屋根の巣箱B(45群)については、昨年の12月10日から分かっていたようにヘギイタダニの被害がかなり進んでいました。
それに先立つ昨年の9月3日からはアピスタンを投与していましたが、45群には十分には効果が得られなかったようです。2月17日からもダニ駆除剤(アピバール)を投与しましたが、既に手遅れだったようです。
何日も前から45群が崩壊していることに気づいていましたが、3月11日、箱の中を開けてみました。案の定、45群は崩壊していました。
「崩壊」カテゴリーアーカイブ
赤い屋根の巣箱A(44群)の崩壊
44群は、3個の赤い屋根の巣箱の中では最も繁栄していたのですが、秋になって急速に働きバチの数が減っていました。
11月15日、数日前からその気配に気づいていたのですが、この日、盗蜂を確認しました。巣箱を出入りするミツバチがかなりの数いて、貯蜜を吸っている働きバチを巣箱側面の観察窓越しに見ました。
それから6日後の11月21日、ついに44群は崩壊していました。底箱に女王バチの死体がありました。巣板は底箱の底面まで延びていました。
ヘギイタダニによる崩壊を確認
8月26日のブログ「相次ぐ真夏の崩壊」で8月に4つの群が崩壊したことを書きましたが、9月2日には、12群が崩壊しているのが分かりました。
実はその崩壊が分かる前に、次のような光景を目にしていました。
12群の東隣りには10群の巣箱を置いているのですが、その巣箱の天板の上にネズミ捕りシートを置いていました。そのネズミ捕りシートに1匹の働きバチと女王バチが捕らえられていたのです。まだ2匹とも元気でした。なぜこんなところに女王バチがいるのでしょう。この女王バチはどこから来たのでしょうか。
そこで、西隣りの12群の巣箱を開けたのですが、その時、この12群が崩壊しているのが分かったのです。確言はできないものの、この女王バチは12群の女王バチだったのでしょう。
12群の巣脾を見ると蜜がたくさんありました。ただ、蓋がかかっている巣房の中には穴が空いている巣房がありました。
巣箱の底はきれいで、ヘギイタダニなどの死体は見つかりません。
8月26日のブログでは、「8月に4群が崩壊してしまったのですが、何れも貯蜜がありましたので、蜜切れで餓死したわけではありません。個々の崩壊がそれぞれなぜ起こったのかは、分からないままになりました」と書きましたが、今回は群の崩壊の原因をヘギイタダニの可能性から調べることにしました。
蓋のある巣房を崩してみると、ヘギイタダニが見つかりました。
巣箱に小型のアリがやって来ていたのですが、巣房を崩すとその中に居たヘギイタダニを狩っていました。ヘギイタダニの死体が巣箱の底になかったのは、こうしてアリが巣へ運んで行ったからなのかも知れません。
驚いたことは、まだ幼虫の段階の1つの巣房の中に複数のヘギイタダニがいたことです。しかも、それが多くの巣房で見られました。
ダニの駆除剤の説明では、1つの巣房に1匹のヘギイタダニが入るように読み取れますが、この崩壊した12群はそうではないのですから、恐らく蓋のある巣房の数よりもダニの個体数の方が多くなっていたのでしょう。12群はダニで末期状態になっていたようです。
蓋のある巣房を20個調べてみました。その結果は、ヘギイタダニが居なかったのは11個で、居たのは9個でした。45%の有蓋巣房にヘギイタダニが居たことになります。
8月に崩壊した4つの群も、恐らく多数のヘギイタダニに寄生されたのが崩壊の原因だったのでしょう。
崩壊後、ミツバチの死体が巣箱の中に残っていないのは、群ごと巣を捨てて出て行ったからなのでしょう。冒頭で書いたように、ミツバチの女王バチがネズミ捕りシートで見つかったのも、8月9日の夕刻、51群周辺をいつもになく多めのミツバチが飛び交っているのを目撃したのも、群ごと巣を捨てて出て行ったからなのでしょう。
相次ぐ真夏の崩壊
8月16日、17群が崩壊していました。
遠心分離器で採蜜をすると、2.41kgの蜜を取り出すことができました。糖度は3度測り、80.4度・79.2度・79.4度でした。
8月18日、26群が崩壊していました。
同日(8月18日)、51群も崩壊しているように見えました。そこで、巣箱を解体し始めたのですが、僅かにミツバチがいるのに気づきました。ただ、女王バチがいないことが分かりましたので、巣板を巣箱から取り除きました。
ところで、8月9日、夕刻、51群周辺をいつもになく多めのミツバチが飛び交っているのを目撃していました。
そしてほぼ同時刻、49群にも異変が起きていました。架台の脚に群れを作ることは、これまでになかったことです。
この時の51群と49群の異変が、その後の51群が崩壊直前になっていたことと何らかの関連があるのかどうかについては不明です。
翌日の8月19日、26群と51群の貯蜜を遠心分離器で採蜜し、4.774kgの蜜を取り出すことができました。糖度は3度測り、79.9度・81.8度・78.9度でした。セイヨウミツバチを重箱式巣箱で飼育していても、趣味の養蜂なら、遠心分離器を使って十分な量の蜜が採れることが分かりました。
8月26日、47群が崩壊していました。この47群も蜜を残していました。
巣脾の様子を見ると、あちこちにスムシがいました。ハチ群が崩壊して時間が経っているようです。また、蜜蓋が掛かっていない蜜房の蜜に気泡が見られ、醗酵が始まっているようです。
遠心分離器で採蜜するわけにはいかないので、47群が残した蜂蜜は、ミツバチにリサイクルさせようと思います。
以上のように、8月に4群が崩壊してしまったのですが、何れも貯蜜がありましたので、蜜切れで餓死したわけではありません。個々の崩壊がそれぞれなぜ起こったのかは、分からないままになりました。
スムシの「巣窟」
越冬できなかった6つの群
この冬に崩壊した群(4群・13群・21群・9群・33群・2群)について、既に4度に渡って記してきました。しかし、他にも崩壊している群がありそのままにしていたのですが、3月10日、越冬期間が終わったと考えて、崩壊した群の巣箱を全て片づけることにしました。
どの巣箱の中にも、蜜は残っていませんでした。蜜切れによる冷死だったのではないかと思います。
いずれの群も、今年の分蜂でできた群です。分蜂後、人間による採蜜はしていませんから、働きバチによる集蜜量が少なかったことになります。秋口に給餌をしておけば、崩壊を防げたのかも知れません。
2群の死滅
2020年の3月27日に購入した2群は、同年分蜂した4群と5群の本巣と考えられ、昨年(2021年)の分蜂は、全てがこの3つの群からです。つまり、過去・現在の全ての分蜂群は、2群が元になっています。
その2群が死滅しているのに気づきました。巣門に詰まるように死体がありました。巣門の下を見ると、多数の働きバチの死体がありました。
つい4日前の2月14日、今年初めての内検をし、ロイヤル・ビーを与えたところでしたが、その時は、異状に気づきませんでした。
巣箱の中を見ると、働きバチの死体が多数あり、女王バチも死んでいました。
巣脾の様子を見ると、蜂蜜が全くありませんでした。2月16日から最低気温が氷点下の日が続いていました。蜜がなくなり低温に耐えられなかったようです。
33群のその後
1月28日に救出した33群ですが、1月31日にロイヤル・ビー(花粉パテ)を与えたものの、関心を示しませんでした。その上、ロイヤル・ビーが溶解し始め、小型容器の中を汚すようになりましたので、取り出しました。
2月8日には、蜜を全て食い尽くしていましたので、僅かに蜂蜜を与えました。
10日ほどで、少ない個体数にも関わらず、それなりにあった蜂蜜を消費したことになります。数値化することはできませんが、生存にはかなりの蜂蜜が必要なようです。
水蒸気の結露が激しいので、容器の出入り口に金網のネットを被せておきました。
2月10になり、多くの働きバチが死に始めました。体色がくすみがかっていました。生き残っていたのは、女王バチと働きバチが12匹程でした。
この時点で、止むなく、飼育を断念しました。
9群の巣の中の様子
13群・21群・9群の崩壊
昨日は4群の崩壊を記したばかりですが、今日は4群同様に巣門からの出入りがなかった21群と9群を内検しました。
21群について
この21群については、9月5日のブログ「21群の異変」で触れています。その時点では、まだ死滅していませんでしたが、それ以後、時期は不明ですが崩壊したようです。
王台の跡がいくつか見られます。
21群は、5月24日に10群(10群の分蜂元は不明)からの大規模な分蜂でできた群です。その21群は、7月3日に大規模な分蜂をし、その分蜂群を35群と名付けていますが、35群は7月6日の昼頃に自然界へ逃去しています。その後分蜂元が不明な分蜂を4件観察していますから、この21群からの分蜂も含まれているかも知れません。(33群もその4件の中)ちなみに、巣箱の底に働きバチの死骸はほとんどありませんでした。
9群について
9群も既に崩壊していました。この巣箱は、自作の巣枠を容易に取り外すことができない構造になっていますので、4群の時は巣脾に付いたまま死んでいる働きバチを見ることができましたが、この9群の巣箱の中に働きバチの死体があるのかどうかについては調べられていません。
13群については、既に11月25日に崩壊を確認しています。