ヘギイタダニによる崩壊を確認

8月26日のブログ「相次ぐ真夏の崩壊」で8月に4つの群が崩壊したことを書きましたが、9月2日には、12群が崩壊しているのが分かりました。
実はその崩壊が分かる前に、次のような光景を目にしていました。

9月2日11時46分撮影

12群の東隣りには10群の巣箱を置いているのですが、その巣箱の天板の上にネズミ捕りシートを置いていました。そのネズミ捕りシートに1匹の働きバチと女王バチが捕らえられていたのです。まだ2匹とも元気でした。なぜこんなところに女王バチがいるのでしょう。この女王バチはどこから来たのでしょうか。
そこで、西隣りの12群の巣箱を開けたのですが、その時、この12群が崩壊しているのが分かったのです。確言はできないものの、この女王バチは12群の女王バチだったのでしょう。
12群の巣脾を見ると蜜がたくさんありました。ただ、蓋がかかっている巣房の中には穴が空いている巣房がありました。

蜜がいっぱい貯まっている
穴が空いた蛹の巣房がある

巣箱の底はきれいで、ヘギイタダニなどの死体は見つかりません。

巣箱の底の様子 ヘギイタダニの死体はない

8月26日のブログでは、「8月に4群が崩壊してしまったのですが、何れも貯蜜がありましたので、蜜切れで餓死したわけではありません。個々の崩壊がそれぞれなぜ起こったのかは、分からないままになりました」と書きましたが、今回は群の崩壊の原因をヘギイタダニの可能性から調べることにしました。
蓋のある巣房を崩してみると、ヘギイタダニが見つかりました。

ヘギイタダニ 蛹に付いていた

巣箱に小型のアリがやって来ていたのですが、巣房を崩すとその中に居たヘギイタダニを狩っていました。ヘギイタダニの死体が巣箱の底になかったのは、こうしてアリが巣へ運んで行ったからなのかも知れません。

ヘギイタダニを狩る小型のアリ

驚いたことは、まだ幼虫の段階の1つの巣房の中に複数のヘギイタダニがいたことです。しかも、それが多くの巣房で見られました。

幼虫の段階の巣房の中にヘギイタダニが5匹いた 幼虫はまだ生きていた

ダニの駆除剤の説明では、1つの巣房に1匹のヘギイタダニが入るように読み取れますが、この崩壊した12群はそうではないのですから、恐らく蓋のある巣房の数よりもダニの個体数の方が多くなっていたのでしょう。12群はダニで末期状態になっていたようです。
蓋のある巣房を20個調べてみました。その結果は、ヘギイタダニが居なかったのは11個で、居たのは9個でした。45%の有蓋巣房にヘギイタダニが居たことになります。
8月に崩壊した4つの群も、恐らく多数のヘギイタダニに寄生されたのが崩壊の原因だったのでしょう。
崩壊後、ミツバチの死体が巣箱の中に残っていないのは、群ごと巣を捨てて出て行ったからなのでしょう。冒頭で書いたように、ミツバチの女王バチがネズミ捕りシートで見つかったのも、8月9日の夕刻、51群周辺をいつもになく多めのミツバチが飛び交っているのを目撃したのも、群ごと巣を捨てて出て行ったからなのでしょう。

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