昨日、庭で見つけた蜂球を収容しましたが、この群が分蜂なのか、逃去なのかを調べたいと思いました。逃去なら、巣箱に働きバチが残っていないはずだと考え、今朝の時点で巣箱を出入りする働きバチがいなかった弱小の群(4群・13群・21群)の巣箱を調べましたが、どの巣箱の中にも働きバチがいました。分蜂なのかどうかは調べようがありませんでした。結局、この新たに収容した33群の出所は分からないままです。
この調べ事をする前の朝一番に、大気圧式蜜器の中に150mLの蜂蜜を入れて、33群の巣箱の底箱の中に入れておきました。この弱小の群の巣作りを助けたいとの思いからでした。
ところが、それが仇となりました。気づくと33群の巣箱にたくさんのミツバチがやって来ていました。その多さから、このミツバチたちが他の群の働きバチだとわかりました。底箱の中の蜂蜜を見つけたのでしょう。

巣箱を開けて見ると、とても多くのミツバチが蜜器に集っていました。なぜか、蜜器の大気圧の仕組みが機能せず、蜜が底箱にも多量に流れ出ていました。そこで、底箱をスペアの底箱と入替え、蜜器は庭の岩の上に置きました。


午後になると、33群の巣箱を出入りするミツバチは極く少なくなっていました。心配なのは、この「騒ぎ」で33群はどうなったかです。取り出した底箱や33群の巣箱の近辺には、そう多くはなかったのですがミツバチの死体がありました。
そこで、巣箱を持ち上げて下から覗くと、ミツバチはいませんでした。逃去していたのです。巣箱を片づけながら、それでももしかすると庭のどこかに留まっているかもしれないと思い、庭の斜面を見ていると、イチジク(ヌアールK)の主枝に蜂球がありました。

そこで、再度収容しようと思い準備をしていると、いつの間にか斜面の上空を多数のミツバチが飛んでいました。イチジクの主枝の蜂球はなくなっていました。


庭の平地にもミツバチが多数飛んでいました。

33群用に設置しておいた巣箱はほぼ片づけていたのですが、再度元の場所に持って行き設置しました。

すると、この巣箱の巣門に吸い込まれるかのように働きバチが降り立ちました。

そして、たった1分後には巣箱を覆うようになりました。

このミツバチたちは、そもそも初めから元の巣箱に戻ろうとしていたのでしょうか。
まもなく、落ち着きを取り戻し始めました。

この小さな群でも門番がしやすいように巣門を狭くしておきました。

今日、33群が取った逃去行動は、「退避」と言えそうです。33群は小群であったため、他の群が巣箱に入り込んで来るのを防ぐことができず、巣箱を放棄して野外で一時的に蜂球を作ったのでしょう。推察になりますが、私が巣箱を片づけ始める前に巣箱の様子を偵察した働きバチが、仲間に「もう大丈夫」と知らせたのでしょう。それで、蜂球を解き元の巣箱に向かったのでしょう。そして、私が再設置した巣箱に戻ったのでしょう。
だとすると、33群が行った「退避」は、昆虫とは思えないほどとても「賢い」行動です。
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